朝日新聞 「卒原発」に挑む 太陽光 雪国でも効率よく
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屋根に60枚近くの太陽光発電パネルが並ぶ。
金属化合物などを基板に使った「CIS系」と呼ばれるパネルと、「シリコン結晶系」のパネルの2種類。「『自然エネルギー専門店』として見学用と性能の実証を兼ねています」。天童市で太陽光発電などの設置販売をしている「ソーラーワールド」の武内賢二さん(43)は自宅兼事務所に7.35キロワットの太陽光発電を設置している。
蓄電池も備え、4人家族の生活と事務所の電力をほぼ太陽光発電で賄い、余剰分を東北電力に売電する。今年度の家庭用買取価格(10キロワット未満)は1キロワット42円で、売電額は8月は約3万円、11月は約1万円だった。
5千円前後の電気料金を払っているので、差し引いた分が黒字になる。
4キロワットの住宅用パネルの設置費はおおむね250~300万円。
市町村や国の補助金が使えれば負担は1割近く減る。
「発電ができる条件がそろっていれば、蓄電設備がなくても10年で設置費の元がとれる」と武内さん。東日本大震災以降、店には太陽光発電への問合せが増えたという。中でも目立つのは30~40代。「費用対効果の面で敬遠されていたが、震災で大きく変わった」